
買いたくなるデザイン eneloop lite
シンプルなデザインが気持ちのいいeneloop
単三電池が必要になったので、電池を買いに。リモコンや目覚まし時計など、身の回りで使う電池はエネループと決めている。これまでは普通の白いエネループだけど、水色がいい感じのeneloop liteに。liteは容量は少ないけれど、値段がちょっと安くて充電できる回数が多い。


このシンプルなデザインが好き。サンヨー以外のメーカーも充電池に力を入れて同等の商品を出しているけれど、このデザインだからエネループを選ぶ。たとえパナソニックブランドになっても、メーカー名が目立つことなく、エネループはこのままであって欲しい。
追記
デザイナーの強い意志が込められていたeneloopの製品デザイン
eneloop登場前はどのメーカーも、会社名をデカデカとプリントしたり、金や銀でギラギラとしたデザインで、サンヨーもそうだったはず。なぜ急にこれほどまでにシンプルで新しいデザインになったのかというと、eneloopをデザインしたデザイナーの強い意志と、その意志を尊重した経営陣の決断があったから。
家電Watch:大河原克行の「白物家電 業界展望」三洋電機がみせるエネループのデザインへのこだわり
その時、水田氏は自らの想いを伝えた。
「三洋電機のデザインは、クールで、格好いいという印象を多くの人に与えたい。そのためにはこの挑戦は必要である。このデザインには自信がある。私を信じてやらせてほしい」
評判が悪かったときには、すぐにパッケージデザインを変更するという条件で、三洋電機はエネループのパッケージデザインは、他社とは大きく異なるイメージを打ち出す形で作られることになった。
この強い意志がAVとデジタルカメラから撤退し、電池と白物家電のメーカーへとシフトすることになる三洋のイメージをポジティブなものにした。製品デザイン一つでも会社を変える力があるのだ。
しかしそれも昨日まで。
パナソニックがeneloopのデザインを捨てたことを批判したくなるけれど、そうしなければならなくなった大人の事情があったようだ(eneloopのブランドの強さは手に入れたパナソニック自身がが一番わかっていたはずだ)。
はてな匿名ダイアリー:eneloopを残すつもりだったPanasonicと独占禁止法と国際経済競争
ここからは具体的な記事は無い。通常表にでる話では無いので、推測である。
FDKにニッケル水素蓄電池生産工場を移転する際、折衝の中で、当然FDK側はeneloopブランドを同時に譲渡することを求めたと考えられる。しかし、Panasonicはeneloopのブランド力を手放す事が惜しい。そこで、中間案として、eneloopブランドの継続期間の定めと、eneloopブランドで販売するニッケル水素蓄電池は、”すべて”FDKが生産するものを使用する、といった買い上げ契約になっているのではないか。
今回の、eneloopブランドを目立たなくして、Panasonicを全面にだすデザイン変更とブランド変更は、全量FDKから購入しなければならないeneloopブランドを徐々にPanasonicブランドに移行させたいがための措置だと思われる。
デザインとブランドと企業経営について考えさせられる事例だ。「乾電池のラベルは欲張らなくてもいいんだ」という考えを他メーカーに浸透させてくれたeneloopとデザイナーの人にありがとうと言いたい。シンプルが好きな人の電池の選択肢は増えた。