「安く作れる」ことと「安く作ればいい」は違う(はず)。
ノーモア TN液晶。もう21世紀なのだから。
私が欲しいのは、ただ安いだけのパソコンではない。
ガジェット好きだから、新しいパソコンが出るというニュースもチェックしているのだけど、ここ数年ずっと思っていることがあるのでここで一度書き留めておきたい。メーカーの人の目に触れることがあれば。
もういらないですよ、視野角の狭いノートパソコンなんて。
3万円台でノートPCが買える時代に!
5万円で15インチのノートPCが買える時代に!
Chrome PCが日本上陸したよ!安いよ!快適だよ!それは素晴らしい。
液晶はLEDバックライト!
安いのはいい。だけど横から見たら彩度も輝度も暗くなる液晶をいつまで使い続けるんですか。
Windows95の時代からちっとも変わってない。ちょっとは精細になったとして、ちょっとは安くなったとして、横から見たら暗い、彩度浅い。もう21世紀なのに。
21世紀になったんだから角度を変えたら明るさが変わる液晶なんてあったらダメなんです。
CPUはとっくに必要十分に速くなった。SSDだって容量を少なくすれば安価に搭載できるようになった(原価は知らないから、はず、ということで)。十分に快適なマシンを作れるはずなのに、液晶だけが残念仕様。LEDバックライトだと大げさに謳っても、簡単に色が変わってしまってはダメなんです。スマホもタブレットもそんなの許してもらえないからIPS液晶使ってるんでしょう。スマホとタブレットに押されて劣勢だって言ってるPCが見る角度で色が変わっちゃう液晶使ってちゃダメなんですよ。どんなにパワフルで、やっぱりできることが多くても、液晶の品質が良くなければ台無し。
もう、ユーザーもそんなものを有難がってちゃダメ。本当にいいものを知らないといけない。ユーザーが液晶のベストポジションを探して顔を動かすのって、絶対におかしい。
欲しいのは5万円程度で買える、そこそこのCPUと、「まぁ、これだけあればまずはいいか」と思える容量のSSD(換装可能ならハードディスクでもいい)と、どこから見ても明るい液晶のノートPCだ。持ち運びたいから11インチでいい。
そのスペックで探したらDellのInspironしか見つからないっていったいどういうことなのか。横並びでTN液晶使ってて「付加価値を・・・」って要らないソフトを追加して差別化するの、もうやめませんか。
「安く作れる」と「安く作ればいい」は違うはずであって欲しい。ただ安くするためだけに、妥協してはいけないところで妥協しないで欲しい。Appleを横目で見るくせに、真似しようとしないのはなぜなのか(彼らは価格を下げるためにTN液晶を使うだろうか)。
TN液晶とVA / IPS液晶のコスト差がどれだけあるのかは知らないけれど(相当無理を言ってるのかもな、とは思うんですけども)、ほんとにローエンドの出てくるPC出てくるPCみんなTN液晶で全くワクワクしない。2015年に未だに暗くなる液晶が使われ続けるとは思っていなかった。もう21世紀なのに。
TN液晶が明るさを手に入れる日 – 視野角改善の兆し有り
と、ここまでの下書きをしながらググっていたら、シャープがTN液晶の視野角を改善するフィルムの開発を行っている、という記事を見つけた。その論文がなかなか楽しみな内容。
シャープ:論文 「TN-LCDの視野角特性を飛躍的に改善する新規広視野角光学フィルムの開発」(リンク先PDF注意)
従来のTN-LCDは,広角になると階調反転が発生するが,新規フィルムを貼合するだけで階調反転を完全になくすことができた。
新規広視野角光学フィルムは,外光によるコントラスト比低下及び正面画像のボヤケを生じさせずにTN液晶ディスプレイの広視野角化を図ることができた。高指向性のバックライトや特殊な材料を用いる必要がなく,既存の液晶ディスプレイに貼合するだけで視野角の改善効果がある。
”21世紀の当たり前ディスプレイ”が実現される日は近いのだろうか。シャープさんに希望を託して。