映画DVD感想メモ「ザ・ミッション 非情の掟」「007 慰めの報酬」
ザ・ミッション 非情の掟
何者かに襲われたマフィアのボスを守るために集められた5人の男。男たちは組織から足を洗った者、今回初めて雇われた者、お互い何か思惑がありそうなメンバーばかり。男たちはボスの護衛と、ボスを襲った犯人探しを命じられるが・・・というお話。
ジョニー・トーの映画を見ていると、出てくる役者出てくる役者がいつもの顔ぶれで嬉しくなってしまう映画(笑)。キャストのほとんどは「エグザイル/絆」とほぼ同じで、見終わるとわかるけど、この映画が前日譚のようなものなのだ(大人の事情でオリジナルにならざるを得なかったよう)。
「最初、監督からは『ザ・ミッション/非情の掟』の続編といわれたんだけど、やっぱり『ザ・ミッション』の続編とは考えずにやってくれと言われたりして、監督自身がすごく葛藤していたように思う。でも彼の本心はやはり続編だと思って作ったんじゃないかな。
映画.com:「エグザイル/絆」アンソニー・ウォン インタビュー
そしてときおり起きる銃撃戦もいつも通り渋くてかっこいい。なんといっても銃撃戦の舞台がジャスコ!ゾンビ映画といいショッピングモールには男のロマンがある(笑)。香港映画で銃撃戦と言えばジョン・ウーが浮かぶのだけど、ジョニー・トーが撃たせる銃弾には意味がある。無駄打ちせず、動きの少ない男たちの立ち姿がプロっぽくてかっこいい。花火を仕掛けたタバコやクシャクシャにした紙でサッカーをしたり、友情が生まれていくシーンもいい感じ。
007 慰めの報酬
前作で自殺したヒロインの復讐を誓うボンドのお話。ダニエル・クレイグのボンドは突飛なガジェットも少ないし、悪役も戦隊ヒーローの悪者のようなキャラクターは出てこない、シリアス路線なので大好き(偉大なる「ボーン」シリーズに感謝を)。
あまりスパイモノという感じはしないけれど、テンポが良くて面白かった。凄いスタントも俳優にカメラが近いから映像が楽しくて仕方がない(格闘中の二人がガラスを破って落ちていくところをカメラが追っていく!)。オリジナルのガジェットはスマートフォンとMI6内のタッチパネルディスプレイくらいだけどそれぐらいでいい。Mを「マム」と呼ぶ部下達、CIAを「アメリカン」と呼ぶMI6。スパイ映画のこういう雰囲気も楽しい。ボーンとクレイグボンドはオリンピックと世界陸上みたいなものだ。続編も楽しみ!