
ワンコインで360°動画体験!100円ショップのスマホ用VRゴーグルを試す
目次
ダメで元々、が意外と使える!企業のお土産用にも良さそう
100円ショップのCan Do(キャンドゥ)で、スマートフォン用のVRゴーグルを発見。「ついにVRゴーグルも100均に降りてきたか…」と気になり買ってみた。1,000円前後の樹脂製のVRゴーグルは持っているけれど、1/10の値段で果たして実用的なものなのだろうか…。
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キャンドゥで売られていたVRゴーグルは、クリップと眼鏡が一体型になっていてスマホに挟んで使うタイプ、Google Cardboard風の厚紙でできた組み立て式のゴーグルタイプの2つの商品が並んでいた。
使う人を選ぶかも?だけどアプリの操作が簡単な「スマホで3D VRメガネ」
「スマホで3D VRメガネ」はクリップとレンズを組み合わせてスマホに挟むだけで使えるVRゴーグル。外箱の裏に組み立て方が描かれているが、実物を見ると説明書なしでも使い方がわかりそう。眼鏡の中央の溝にクリップを差し込むだけのワンアクション。使うときはスマートフォンの中央に挟むだけ。

対応するスマートフォンのサイズは4.0~6.0インチ、厚み7mm~14mm程度まで。iPhone 7 PlusやXperia XZ Premiumといった大画面モデルもケースを付けたまま使えそうだ。

使用上の注意点として、クリップの挟む力はそれほど強くないので、必ずスマホ側を持つこと、また、スマートフォンの液晶のガラスの強度は高いとはいえ、裸のまま挟むのは傷が怖い。液晶保護シート、保護ガラスを取り付けた上で使用するのをおすすめしたい(液晶保護ガラスを貼った状態で使ったところ、保護ガラスに傷が付くようなことはなかった)。

取り付けてVR動画を見たところ、自分の場合はピントが合いにくく、スマホを回して周囲を見ていると頭がクラクラすることもあった。動画によっては序盤はピントが合うけど途中からブレて見えるものもあったり、原因は動画側にあることもあるのかもしれないけれど、スマホとレンズの距離が固定になっているため調整が難しい。このあたりは1,000円台のVRゴーグルでも調整が必要だったし、個人差のある部分だ。初めから違和感なく見ることができる人もいるだろう。

意外だったのが、「クリップタイプだと周囲が明るくて没入感が無いのでは?」と思っていたのが実際には画面の中央を注視している間はそれほど気にならなかったこと。そしてメリットは何より使用中にアプリの操作を行えること。本格的なゴーグルタイプは動画を切り替えたりする際はその都度パネルの開け閉めが必要になる。多少の没入感のトレードオフにはなるが、短時間にさっと体験する用途であればむしろクリップタイプの方がいい。
追記:「スマホで3D VRメガネ」と同様の商品がダイソーで「スマホでVRグラス」として販売されています。
周囲が暗くなり没入感がある「組み立て式VRゴーグル」
クリップ式VRゴーグルと一緒に並んでいたのが段ボールでできた「組み立て式VRゴーグル」。Google Cardboardによく似た形だけどCardboardにあるタッチスイッチは備わらない。

パッケージ裏にはゴーグルの組み立て手順と「山田科学株式会社」の文字が。「普通に使える!」と驚いた100円のiPhone用液晶保護ガラスフィルムと同じメーカーだ。
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パッケージ内容は折り目の付いた段ボールの厚紙とスマホ固定用のマジックテープの2つのみ。組み立て方も折り目に沿って触っていたら想像が付く。こちらも説明書なしで組み立てられる。



組み立て式VRゴーグルも3.5~6インチまでのスマートフォンに対応する。
使ってみると、(やはり個人差があるところだが)一発でピントが合って自然に動画を楽しめた。周囲が暗くなるのも本格的なゴーグルタイプならでは。

没入感の高さはメリットだが、デメリットは前述の通り、使用中はスマホの操作が出来ない点と、段ボールゆえ、ピッタリと顔に付けて使うと汚れが気になる点。顔に触れる部分にテープを貼れば多少気にならなくなるかもしれない。が、値段が値段なのでいくつか買い置きしておく、というのもアリかもしれない。1,000円台のゴーグルのように頭に固定するためのバンドは無いので長時間の使用は手が疲れるかもしれない。こちらも短時間用だ。
VRの「布教用」にちょうどいい!
1,000円台以上のVRゴーグルは、樹脂製で汚れても手入れが楽だったり、頭に固定できるバンドが付いていて使用中腕を下げていられる、などメリットがあるが、画質は端末の画面解像度に依存する。レンズが高級であれ、没入感には上限があり、PlayStation VRやOculus Riftには並ばないだろうと思っている。短時間であれば100円のVRゴーグルでも差は小さいように感じる。
ここまで安くて、短時間使用に限ればVR体験ができてしまうので、VRコンテンツのプレゼン用にピッタリかもしれない。
例えば不動産屋さんなら、店舗にいくつか段ボールタイプを置いておいて360°の室内写真をその場で見せれば案内に行く件数を絞れるかもしれないし、案内の後に「実はサイトに360°の写真があるんですよ」とお土産にクリップタイプをプレゼントしてもいいかもしれない。
360°の写真や動画を導入したい企業サイトの中の人だったら、会議の席にVRゴーグルを用意しておいて、その場にいる人にサッと体験してもらえば、納得してもらいやすいかもしれない。

VRをまずは体験してみたい、という人はもちろん、VRを他の人にも知って欲しいという人におすすめ。360°カメラを持っていて、VRゴーグルはまだ持っていないという人にも。最上ではないけれど、入り口には十分な品質だ。
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キャンドゥの店舗は公式サイトでご確認ください(店舗により取扱が無い場合もあります)。