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Intel Compute Stick 2016

「もう一声!」が実現!新型Intel Compute Stickが魅力的!

2018/1/24:2018年1月現在入手可能なスティックPCの情報を加筆修正。

Cherry Trail版にもUSB3.0&11acが!これでのびのびと使えそう!

 インテルのスティックPC Intel Compute Stickを購入したときから楽しみだった、”第2世代”の新型Compute StickがCES2016で発表された。

Intel Compute Stick 2016

CES2016で発表された新型Intel Compute Stick

インテル:Compute Stick登場

以前にチラ見せされていたCore m(”Skylake”)プロセッサー版に加え、Atom x5(”Cherry Trail”)版も用意され、安価なAtom版も魅力的なスペックに。Atom Z3735F搭載の前世代スティックPCに欲しかった機能がほぼ揃った。

新型Compute Stickはデザインがスタイリッシュに。CPUの能力を発揮するため引き続き冷却ファンが内蔵されている。

Atom版とCore m版の違いは?スペック比較

 Intelの製品ページにAtom版Core m3/m5版のスペックシートPDFが用意されていたので、気になる部分を並べてみた(スマートフォンからご覧の際は左右にスワイプで表全体をご覧頂けます)。

Compute Stick(2014年モデル) Compute Stick(2015年モデル・Atom) Compute Stick(2015年モデル・Core m3) Compute Stick(2015年モデル・Core m5)
CPU Atom Z3735F(Bay Trail) Atom x5 Z8300(Cherry Trail) Core m3 6Y30(Skylake) Core m5 6Y57(Skylake)
PassMark 907 1202 3051 3222
グラフィックス Intel HD Graphics(実行ユニット数:4) Intel HD Graphics(実行ユニット数:12) Intel HD Graphics 515 Intel HD Graphics 515
メモリ 2GB 2GB 4GB(デュアルチャンネル) 4GB(デュアルチャンネル)
ストレージ 32GB eMMC 32GB eMMC 64GB eMMC 64GB eMMC
microSDカードスロット SDXC v3.0 UHS-I対応 SDXC v3.0 UHS-I対応 SDXC v3.0 UHS-I対応 SDXC v3.0 UHS-I対応
Wi-Fi 802.11b/g/n 802.11ac(デュアルバンド) 802.11ac(デュアルバンド) 802.11ac(デュアルバンド)
Bluetooth 4.0 4.0 4.2 4.2
USB USB2.0×1 USB2.0×1
USB3.0×1
USB3.0×1
(電源アダプタにUSB3.0×2)
USB3.0×1
(電源アダプタにUSB3.0×2)
CPU冷却ファン 有り 有り 有り 有り
電源 microUSB(5V 2A) microUSB(5V 3A 専用電源ケーブル(5V 4A) 専用電源ケーブル(5V 4A)
本体サイズ 103mm×37mm×12mm 113mm×38mm×12mm 114mm×38mm×12mm 114mm×38mm×12mm
本体価格 149ドル(Win8.1) 159ドル(Win10) 399ドル(Win10) 499ドル(OS無し)

太字は2014年モデルからの変更点/PassMarkはPassMark CPUのスコア

Atom x5 Z8300搭載モデル

 Atom版に搭載されるCPUはBay Trailからプロセスを微細化、圧縮できて空いたダイスペースをGPUの強化に充てた”Cherry Trail”。CPUのコア数はZ3735Fと同じ4コア、GPUもIntel HD Graphicsと名前は同じながら、実行ユニット数が3倍に増えた。これによってベンチマークでは1.5~2倍程度グラフィックス性能がアップしている模様。Z3735Fでは動画再生支援の対象外だったH.265も対象になっているのが嬉しい(エンコードは対象外)。将来HuluやNetflixがH.265に移行するようなことがあっても、長く使えそうだ。

メモリとストレージ容量もそれぞれ2GB、32GBと据え置かれたものの、USB3.0搭載と、Wi-FiがIEEE802.11ac対応になったのはサプライズ。外付けハードディスクを繋げたときも、ネットを楽しむときも、のびのびと性能を発揮させることができる。

電源は引き続きmicroUSBからの給電となるが、2014年版では5V/2Aだったのが5V/3Aとなった。Compute Stick付属の電源アダプタを使わずに、複数ポートのUSB充電器を使おうとしたら、出力アンペア数に気を付ける必要がありそうだ(2ポートで合計2.4Aとかだとギリギリかもしれない)。

Core m3 / Core m5搭載モデル

 高性能版となるCore m3、Core m5版に搭載される”Skylake”は第6世代のCoreプロセッサー。Core m5版はベンチマーク上ではAtom Z3735F、x5 Z8300の2倍以上高い数値となっている。メモリとストレージも下位モデルから2倍に増量。メインストリームPCのスペックにほぼ並んだと言えそう(Atom Z3735Fでは満足に使えなかったPC TV with nasneも快適に動かもしれない)。

YouTubeにCore m3 6Y30でゲームを実行中の動画があった。新しいIntel HD Graphics 515のグラフィックス性能の参考に(タイトルにより現実的に遊べそうなものもあるように見えるけれど、メモリ容量やストレージ容量が足を引っ張るシーンがあるかもしれない。体験版が用意されているなら購入前に動作確認をした方が良さそうだ)。

CPUの強化により、消費電力がアップしたためにmicroUSBでは間に合わなくなったのか、Core m版はいずれも専用ケーブルによる給電(5V/4A)に変更されている。電源アダプタにはUSB3.0ポートが2つ備わるが、代わりに本体側からAtom版にあるUSB2.0ポートが省かれている。

Core mプロセッサ、メモリ4GB、ストレージ64GBは魅力的なれど、当然ながら本体価格はAtom版から跳ね上がる。最上位のCore m5版はOSの費用が別にかかり、デスクトップ向けCPU搭載のスリムタワーPCやCore iプロセッサ搭載のNUCなどと価格帯が並ぶだろう。SSD搭載機も選択肢に入ってきそうだし、価格と性能、設置スペースのバランスで迷ってしまうかも。

Atom x5版Compute Stickの処理能力の倍近い、PassMarkスコア2007のPentium N4200搭載のNUCサイズのミニPC LIVA Z。Atom x5のスティックPCより高価だが本体にUSBポートが多くハブ購入の費用を節約できる他、後からメモリの交換やSSDを内蔵することができる。OSも64bit版となるので使えるソフトも増える。

 個人的には、Atom Z3735F、2GBメモリのCompute Stickでも、特に不満なく使えているので(Webブラウザのキャッシュとダウンロードフォルダを定期的に削除すれば32GBでも不足を感じない)、H.265再生支援、USB3.0、11acのアップグレードだけでも十分。コストパフォーマンスの高そうなAtom x5 Z8300版を選ぶかな。

新型Compute Stickを買うなら-合わせて買いたい周辺機器

 USB3.0と5GHz Wi-Fiに対応したCompute Stickを使うなら、USB3.0ハブと11ac対応無線LANルーターが欲しいところ。外付けハードディスクやブルーレイドライブなどの周辺機器もコンパクトなものを選ぶ予定なら、給電機能付きのセルフパワータイプのハブを選ぶと、ケーブルを増やさずに使える。

 2015年版Compute Stickは購入してからまだ2ヶ月ほどしか経っていないので、半年ほど使ったら買い換えようかな。

追記:Cherry Trail / ApolloLake CPU、4GBメモリ、64GBストレージも2万円台に。

 その後、2017年にインテルはスティックPCから撤退(アップグレード版の開発を中止)したものの、Atom x5 Z8350 (PassMarkスコア:1300)の製造とCompure Stickの製造は続けている模様。2万円前後の安価なデスクトップPCは今後大幅な性能アップは望めないのかもしれないが、すぐに入手できなくなるというわけでもなさそうだ。

2018年1月現在、中国製のスティックPCが販売されていて、CPUはほぼ据え置きながら一部はメモリ4GB、ストレージ64GBと、「あともう一声だけ…」と思っていた点が同価格帯のまま実現された機種がある。とりあえずのパソコンを探している人、テレビのそばに動画視聴に十分な能力を備えた超省エネPCを置きたい人は今のうちに買っておくのもいいかもしれない(ChromecastではAmazonプライムビデオが再生できず、Fire TVではYouTubeの再生に不安がつきまとう)。

※ASUS VivoStick TS10はMicroSDカードスロット無しとなっています。

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