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RICOH THETA SC ブルー

あったら結構楽しい!360°全天球カメラRICOH THETA SC

上位機種「THETA S」の画質そのまま、買いやすくなったTHETA SC

 360°の全天球写真を撮影できるデジカメのパイオニア的存在のRICOH THETA(シータ)。当初は機能の物珍しさに惹かれつつも、4万円以上の価格にいろいろと考えてしまって手が出なかった。が、今年に入って登場した、高画質機「S」の撮像素子とレンズのスペックを引き継いだ廉価モデル「SC」が3万円前後で購入できるようになった。税別であれ、2万円台の数字になると自分で買うにしても、会社で導入するにしても、グッと手を出しやすい。

 というわけで、仕事でTHETA SCを導入することになった。「操作や設定が難しかったりするのだろうか?」「リコーのサイトにアップロードした画像は誰でも利用できてしまう?」と気になっていたが、実際にTHETAを手にすると使い方は簡単だし、非公開設定でのアップロードも可能だった。

THETAに興味を持っている人は多いと思うので、以下簡単に使い方のメモを。

外観・付属品-レンズむき出しだけど付属のポーチがいい感じ

RICOH THETA SC 同梱物

RICOH THETA SC 内容物

 iPhoneの箱に似た雰囲気のRICOH THETA SCのパッケージ。中身はカメラ本体に充電・通信用のUSB-MicroUSBケーブル、ケース、簡易説明書。

USB電源は付属せず、説明書もそれほど記載があるわけではない。THETAを購入する人のほとんどはスマートフォンを持っているだろうし、USB電源が余る人も少なくない。説明書に関しては、アプリのUIや機能が頻繁に追加、刷新されていくのだからチュートリアルで説明すればいい、ということだろう。Google Chromecastのような割り切りの良さと捉えよう。

RICOH THETA SC サイズ比較

THETA SCとiPhone 6sを並べたところ。背の高さはほぼ同じ。

THETA SC本体は長さ13cm、幅約4.5cm、厚みが約2.3cm。カバンに入れておいても邪魔にならない大きさだ。

RICOH THETA SC 側面ボタン

側面に並ぶ3つのボタン

 カメラ本体にあるボタンは電源、無線、モード切替、シャッターボタンの4つ。スマホからリモート撮影する場合はモード切替とシャッターはアプリから行うため、本体側で主に使うのは電源ボタンと無線ボタンの2つだけになる。その他本体にあるのは上部にマイクとスピーカー、底部に三脚用のネジ穴とWi-Fiのパスワードが書かれたステッカー。

RICOH THETA SC 上から

上部にマイクとスピーカーが備わる

RIOCH THETA SC 底部

底部にネジ穴と充電・通信用のMicroUSBが備わる

 THETA SCにSDカードスロットはなく、画像は本体内蔵のメモリに保存される。容量は8GBで高解像度設定の画像で約1,600枚まで保存が可能。SCは静止画メインのモデルなのでそれだけの数が保存できれば十分だろう。

RICOH THETA SC 付属ケース

ジャストフィットな付属のケース。適度に厚みもあり出し入れもしやすい。

 THETAの大きなレンズは常時剥き出し。扱いに気を使いそうだけれども、付属品のケースが扱いやすく、クッション性もそれなりにあるため、鍵などと一緒に入れなければ気軽に持ち出せる。薄いグレーなので時間が経つと汚れが気になるかもしれないが、薄めた中性洗剤で洗えば長く使えそうだ。

アプリ「THETA S」の初期設定・ペアリング

 iPhone、AndroidスマートフォンからTHETA SCを操作する際はAppStore、GooglePlayから無料でダウンロードできるアプリ「RICOH THETA S」を利用する(以下に掲載するスクリーンショットはiOS版)。

THETA S iOS版

iOS版のTHETA Sアプリ

RICOH THETA S
カテゴリ: 写真/ビデオ

GooglePlay:THETA S

 アプリを起動すると、アルバムへのアクセス、位置情報の利用の許可を求められる。THETA本体にはGPSが搭載されていないため、SNSなどへ投稿する際に位置情報を保存したい場合は位置情報の利用を許可しておく。位置情報利用の切り替えはアプリの設定画面にはなく、iOSの「設定」>「プライバシー」>「位置情報サービス」から行う。

THETA S iOS版 アクセス許可

THETA内の写真をスマホに転送するためのアクセスを許可する

THETA本体の電源を入れ、無線ボタンを押した状態(Wi-Fiのマークが点灯した状態)で、アプリの画面下中央の「撮影」をタップすると、初回のペアリング作業が始まる。どこをみて、何を入力すればいいのかはチュートリアル画面にわかりやすく表示されているので指示に従う。ここでもWi-Fiの接続先をTHETAに切り替えるため、一旦アプリの外に出てiOSの「設定」>「Wi-Fi」をタップする。Wi-Fiの接続先をTHETAにしたときはiPhoneのWi-Fiマークは表示されず、4Gと表示されるので注意。Wi-Fi画面でチェックマークが付いていれば接続に成功しているのでTHETA Sアプリに戻る。

THETA S iOS ペアリング

画面の指示に従ってペアリングを行う

THETA S iOS ペアリング

Wi-FiパスワードはTHETAの底部に記載されている

THETA S iOS Wi-Fi設定

Wi-Fiのアクセススポット一覧からTHETAを選択する

スマホでリモート撮影・アプリ内で全天球画像を見る

 ペアリングが完了すると、カメラのライブビューと一緒に大きなシャッターボタンが表示される。このままカメラ任せで撮影したければそのボタンをタップするだけで全天球画像が撮影できる。撮影画面ではオート、シャッター優先、ISO優先、マニュアルの4つの撮影モードを選ぶことができる。画面上部には静止画、動画撮影の切り替えボタンがあり、動画撮影で選択可能なのは録画解像度(1920×1080または1280×720px)のみだ。

THETA S 撮影画面

ペアリングが完了していれば、シャッターボタンをタップするだけで360°写真が撮影できる。

静止画撮影時の各撮影モードと選択可能オプション

オート露出補正、ノイズ低減・DR補正・HDR合成
シャッター優先シャッター速度、ホワイトバランス、露出補正
ISO優先ISO、ホワイトバランス、露出補正
マニュアルシャッター速度、ISO、ホワイトバランス

屋内、屋外でオート撮影モードを利用する際のオプションでおすすめなのは「DR(ダイナミックレンジ)補正」。室内写真撮影では「ノイズ低減」もいいのだけれど、高画質になったとはいえ、THETAの撮像素子はコンデジと同等のサイズなので、見比べても期待するほど効果は感じられない。白飛び、黒つぶれの低減の方を優先した方がより不満の少ない写真になるのでは、と思う(Photoshopを使えるのならノイズはソフトで後から対処できる)。ホワイトバランスに関しては環境に合わせたプリセットが豊富に用意されているが、オートでも優秀で不自然さは感じられない。

 撮影時はTHETAを手で持っていると、自分も写ってしまうため、映り込みたくない場合は三脚があると便利だ(アプリのライブビューは遅延があるので、隠れたつもりでシャッターを押しても映り込むことがある。隠れてから数秒待つこと)。

関連記事:三脚にもなる優れモノ!防水自撮り棒Smatree SmaPole QS

360°写真はVRでも楽しめる / アップロードは必ず全公開になるわけではない

 THETA内に保存された全天球画像はタップするだけでスマホに(縮小画像のコピーが)転送される。アプリ内で全天球画像を表示した状態で、画面隅の四角のアイコンをタップすると、Google CardboardなどのVRグラスに対応した二眼表示などに切り替わり、より没入感のある状態で見ることができる。

関連記事:iPhoneと1000円ちょっとのヘッドセットでVRを体験してみた

THETA S 保存設定

THETAからスマホへ画像を転送するときは縮小画像となるため、カメラ本体に高画質写真を残すときは予め設定画面で転送方法を「コピー」にしておく。

THETA S iOS 閲覧画面

撮影された画像はスマホのジャイロを使って周囲を見渡すことが可能。VRグラスがあると没入感のある状態で見ることができる。

THETA S VRビュー

VRグラス向け表示は種類に合わせて一眼と二眼表示が用意されている。

RICOH THETA SC 撮影画像

カメラ本体に保存される写真はJPEG形式。解像度は高画質設定で5376×2688ピクセル。

 全天球画像をパソコンで見る場合は、無料のWindows/Mac向けのアプリを利用する。THETAをUSBでPCと接続し、THETA本体内にあるJPEG画像をアプリにドラッグアンドドロップすると、ズーム・回転可能な状態で展開される。

RICOH THETA:ダウンロード

RICOH THETA Windowsアプリ

シンプルなデザインのWindows向けTHETAアプリ。

RICOH THETA Windowsアプリ

JPEGをドラッグアンドドロップするだけで全天球画像を再生できる。

 リコーのtheta360.comへのアップロードもアプリから行う。メニューのtheta360.com>「ログイン…」をクリックし、FacebookまたはTwitterアカウントを利用してログインすると、自動でアカウントページが作成される。

THETAアプリ ログイン

FacebookまたはTwitterのアカウントでtheta360.comにログインする。

theta360.comへのアップロード

投稿時に「限定公開」にチェックすると、全体に公開にならない。

投稿時にコメント欄の下にある「限定公開」にチェックをすることで、アップロード後のページURLを知る人のみ閲覧が可能な状態になる。サイトに埋め込まれた全天球画像をクリックしてtheta360.comに飛んでも、他のユーザーにはシェアボタンも埋め込みコードも表示されることはない。他サイトに無断転載されたくない、というときは限定公開にしておこう(完全に防げるわけではないが)。

theta360.com 限定公開ページ

限定公開に設定すると、投稿者以外にはシェアボタンと埋め込みコード表示ボタンが表示されなくなる(画像はログイン中の画面)。

RICOH THETA SC テスト – Spherical Image – RICOH THETA

※theta360.comでは商用利用は認められていないため、不動産の室内写真など、企業ユースの際は法人向けのtheta360.biz(360°画像内で移動が可能なリンクの埋め込み機能などが追加されている)を利用するか、VR Viewなどを利用する必要がある。

Google VR:Embedding VR view

VR Viewで表示したところ(PCから見るとマウスで動き、スマホから見るとジャイロを使って動きます)

現状では、theta360.comから提供されるコードをそのままサイトに埋め込むと、画像が球体に歪んだ状態で再生される。「+」アイコンを5回ほどクリックすると見た目に近い状態になるのだが、その状態を初期設定にできたらな、と思う。YouTubeの埋め込み時ようなオプション設定が追加されると嬉しい。

将来のVR技術普及を見越して360°の記念写真を撮り貯めておくのもアリ

 といった風に、思っていた以上に機能も使い方もシンプルだったTHETA。撮った写真はすでに手元にあるスマートフォンでぐるぐる周囲を見渡せるし、ファイルもJPEGなので保存も利用も簡単だ。仕事に使えるのはもちろん、記念写真に使いたくなる(iPhoneのLive Photosのような撮影モードもあったらいいかも)。

ジャイロの備わるスマートフォンは低価格モデルにもあるし、VRグラスは今でも1,000円台から手に入る。ヘッドマウントディスプレイの低価格化も進むだろう。そう遠くない将来、VRはどこの家庭でも体験できるようになる。そのときに旅の思い出や、友人との記念写真、家族写真を、その場の雰囲気がより伝わる形で見返せるよう、今から360°写真を撮り貯めておくのは価値のあることだ。もう待つ必要は無い。

THETAが登場(2013年発売)してから3年も経っているため、カメラ、アプリ、サービスそれぞれ改善が進んでいて実用的になっている。360°カメラは他社からもリリースされ始めたけれど、リコーには先行した分のアドバンテージがある。

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